「塩」はどこでとれるだろうか? まず海を思い浮かべるけど、 実は北タイにも「塩」がとれるところがある。 それも山の中で。 東北地方(イサーン)では岩塩がとれるらしいけど、 北タイでは岩塩でもなく、なんと「塩水」、 それも井戸から湧き出てくるのだ。 それは、北タイのナーン県(チェンマイから東へ200キロ)の「ボーグルア」という村にある。 ナーンの市内からはいくつも山を越え、 車で3時間弱のラオスとの国境近くだ。 「ボー」は「井戸」、「グルア」は「塩」、要するに「塩井戸村」だ。 塩水がとれる井戸があるのは、世界でここだけとか。 大昔に海だったところで、もともと誰も住んでいない地域だった。 狩猟で森に入った狩人が、よく動物が池の水をなめていたのを不思議に思い、 その水を舐めてみるとしょっぱかった。 ーということでここの塩水を発見したのが始まりだ。 ラーンナー時代には、塩が採れるということで重要な