「ショウガが香るジンジャーエールでカクテルを作りたい」――。プロのバーテンダーの願いを受け、日本では珍しい生のショウガを使ったジンジャーエールを佐賀県小城市の「友桝(ともます)飲料」が開発した。 バーテンダーの勉強会などで紹介されて反響を呼び、6月には農林水産省主催の選考会で「世界が認める輸出有望加工食品40選」に九州で唯一選ばれた。友田諭社長(34)は「小さな会社だからこそ、こだわって商品にできた」と話す。 福岡市の老舗バー「サンボア」を経営していた著名なバーテンダー管(すが)博史さん(51)は昨年1月、知人を通じて友田社長に「生のショウガを使ったジンジャーエールでモスコミュールを作りたい」と持ちかけた。モスコミュールは、銅のマグカップに入れたウオツカとライムを、生のショウガを発酵させて醸造した飲み物「ジンジャービア」で割ったカクテルだ。しかし日本では、ショウガを使わずに香料で味付け