海外へ出かけた方は過去最高になったようです。日本から海外への年間の渡航者数は、ここのところ1600〜1800万人で推移していますが、海外から日本への入国者数はその3分の1程度でしかありません。当然国際収支もこの観光分野においては大幅な赤字です。 自分達が出かける海外旅行に比べて、外国人の訪日については、一般的に関心が薄いのも確かです。歴史的に見ても、政策的・制度的な観光の振興は、製造業や商業、科学技術などと比べて著しく軽視されてきたのも間違いありません。 しかし最近は、いわゆるインバウンドの観光客が、旅行業や宿泊業などに留まらず、国内の産業に非常に裾野の広い需要を喚起し、大きな経済効果をもたらすことが理解されるようになってきました。観光に関する直接消費だけでも20兆円、雇用効果は180万人と推計されています。 二次的な経済波及効果を含めれば、50兆円、雇用は400万人に及ぶ21世紀のリーデ