ここカオラックの町にははっきり言って大した見所はない。 強いて挙げれば「北アフリカではマラケシュの次に大きな屋内市場」という謳い文句付きの市場くらいか。 あとは、町の北郊外に大きなモスクがあるけれど、どちらも大して見ごたえのあるものではなかった。 ダカールからガンビア方面に向かう旅行者の多くが立ち寄りもせずにすっ飛ばしてしまうこのカオラックだが、久々の移動でちょっと疲れていたこともあり、3日ほど滞在しながら市場や郊外をぷらぷらと散策しながら過ごしていた。 たぶん来るだろうとは思っていたけれど、昨夜俺にしつこく付きまとってきたホモのジュブリが案の定また宿にやって来て「町を案内する」と言ってきた。 断ると「んじゃ、昨日宿まで案内してあげたんだから、カッドゥをくれ」と言う。 カッドゥというのはフランス語で贈り物・チップ・賄賂などの意味を持つ、現地人たちにとってとっても便利な言葉だ。 アフリカのフ