不完全なドラフトを書くのが,優れたアブストラクトへの第一歩 誰もが最初からこのような無駄のない洗練されたアブストラクトを書けるわけではありません.最初から洗練された無駄のないアブストラクトを書かなければならないというプレッシャーが強すぎると,まったく筆の進まない状態が何時間も何日も続いてしまうことになりかねません.前回に述べましたように,「良い文章を書く秘訣とは,まず悪い文章を書くこと.そして,それを何度も校正すること」なのです.一見完璧に見える優れたアブストラクトは,不完全なドラフトを何度も書き直すことにより生まれるものです. アブストラクトを完成させる過程で人は2度の「生みの苦しみ」に向き合わなくてはなりません.無から第1ドラフトを生み出す過程が「最初の生みの苦しみ」であり,第1ドラフトをセルフ・エディティングして人に見せられるレベルにまで磨き上げる過程が「第2の生みの苦しみ」です.「