「費用」のうち、売上高に直接的な対応関係のあるものを「原価」と呼び、これをサービスや製品の売上に対応するものごとに集計・計算することが「原価計算」だと前回お伝えしました。 今回は、この原価計算を具体的にどのようにするのか? 原価計算をする上で何に気をつけたほうが良いのか? 原価計算の基礎的思考をご紹介します。 原価計算の入門書は製造業を題材にしている事が多いのですが、設備費用等がどうしても身近に感じられません。そこで、誰もが1度は見かけたことがあり、想像しやすいネイルサロンを題材にします。 1)原価の区分は3種類だけ 今回計算するのは材料費、労務費、経費の3種類の原価です。原価とは、この3種類の集合体なのです。原価計算の前提となる「原価計算基準」(昭和三十七年 企業会計審議会作成)より、この3種類の意味を抜粋すると、材料費=物品の消費によって生ずる原価、労務費=労務用役の消費によって生ずる
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