人の発達段階については心理学の世界でも盛んに研究が行われてきましたが、数ある研究の中で異彩を放っているのが心理性的発達理論です。 心理「性的」発達理論という名前からして特徴的です。 心理性的発達理論は、オーストリアの精神分析学者ジークムント・フロイトが提唱した発達に関する理論です。 心理学の基本書には必ず登場する基本的な発達理論の一つで、その内容ゆえに常に議論の的になってきた歴史がありますが、人の発達を知る上では押さえておきたいところです。 この記事では、フロイトの心理性的発達理論における子供の発達段階について、紹介します。 フロイトの心理性的発達理論とは フロイトの心理性的発達理論とは、リビドー(性的な欲動)の発達に基づいて子供の発達をとらえた理論です。 心理性的発達理論では、リビドーは乳幼児期から存在(幼児性欲)するもので、思春期以降の性欲は、生後5~6歳頃に抑圧された幼児性欲の再現だ