首都圏を走る地下鉄は現在13路線あるが、ここにきて14番目の地下鉄を整備する構想が持ち上がりつつある。銀座エリアとお台場などの臨海部を結び、2030年代の開業を目指すという。実現すれば、晴海や有明などのタワマンに大きな影響が出そうだ。鉄道ジャーナリストの枝久保達也氏が解説する――。 「14番目の地下鉄」が臨海部にできる背景 現在、東京メトロと都営地下鉄の地下鉄13路線が走る東京都心。既存路線の延伸や支線の整備計画を除けば、これまでは2008年に開業した「副都心線」をもって新線建設を終了する予定だったが、今年に入って14番目の地下鉄を整備しようという動きが加速しつつある。 地下鉄計画が急浮上したのは、東京オリンピック・パラリンピックを来年に控え、各所で工事が進む臨海部だ。江東区、港区にまたがる臨海副都心は東京駅から半径6km、ちょうど新宿や渋谷と同じくらいの距離にあるが、都心と新宿・渋谷の間