こちらの記事は、拙編著『 英語教育のエビデンス: これからの英語教育研究のために 』を執筆していたときの下書きです。(2022年10月20日追記) 本章では、英語教育研究が、いかにして「エビデンスに基づく実践・政策」(evidence-based policy and practice, 以下EBPP)と接続(不)可能かどうかを論じる。 運動としてのEBPP EBPPの源流は1990年代の「エビデンスに基づく医療」(EBM)である。 医療従事者の経験則や勘ではなく、実証的根拠にもとづいて科学的に医療行為を選択すべきであるというのがEBMの根本思想である。 この考え方は、その後、医療の枠を超え社会政策の様々な分野に浸透した。教育分野(教育実践・教育政策)もそのひとつであり、エビデンスに基づく教育などと呼ばれる(evidence-based education, 以下EBE)。 「エビデンスに
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