「算数を勉強して何の役に立つんだ!」。そう叫んだ経験がある人は少なくないのではないでしょうか。 いま数学を研究や仕事で使っている大人たちの中には、実は子どもの頃は「算数が大嫌いだった」という人がいます。 なのになぜ、その後好きになったのでしょう? 「元算数嫌い」の人たちに、算数の楽しさや学ぶ意義を聞いてみました。 吉沢良典さん(28)は東京大学で航空宇宙工学を学ぶ院生です。 ロケットや人工衛星が大気圏に突入する時に高温になるんですが、その熱からロケットを守る技術を研究しています。 「高1くらいまで数学は嫌いでした。というか、もともと好きな人っているんですかねえ?」。 ロケットの研究をしている人でもそうだったなんて、勇気が出ませんか? なぜ嫌だったかというと、やっぱり「やってることの意味が分からなかった」から。 たとえば分数はなぜ必要なのか。足したり引いたりすることに何の意味があるのか。 「