東日本大震災では、平成7年の阪神大震災では見られなかった個人の情報発信力が注目されている。ニュースや生活情報が、携帯電話で使えるツイッターやSNS(会員制交流サイト)のつぶやき機能で広がり、役立てた人は多い。一方で、出所や真偽が不明なものも出回っている。裏付けのない情報について、専門家は安易につぶやかないよう呼びかけている。(織田淳嗣) ◇生活情報を共有 震災発生直後から、ツイッターやSNSは大活躍した。岩手県や青森県は、ダウンしたホームページに代わって活用。個人レベルでも計画停電の詳細など、生活情報を共有できるメディアとして定着している。 しかし、「コスモ石油の爆発で有害物質が雨とともに降る」といった情報も出回り、コスモ石油側が否定する場面もあった。こうした情報は悪意でなく、好意や親切心から伝えられているため、発信者が無自覚なまま広まりやすい。 東洋大