ヘリウムガスの不足が影響し、販売が全面休止となった東京ディズニーランドの風船=千葉県浦安市(オリエンタルランド提供) ヘリウムガスの不足が深刻化している。中国など新興国での需要急増が原因だ。今年夏には日本が輸入の約9割を依存している米国が設備トラブルで減産に踏み切り、拍車がかかった。医療診断に使う磁気共鳴画像装置(MRI)や遊園地の風船、半導体製造など幅広い用途があり、影響が出ている。 東京ディズニーリゾート(TDR、千葉県浦安市)では、ミッキーマウスなどの形をした風船の中に入れるヘリウムが足りないとして、11月21日から園内の風船販売を全面休止した。 担当者は「開園以来、初めて。販売再開のめどは立っていない」と話す。 不足の背景にあるのは中国や韓国の急速な経済成長だ。半導体や光ファイバーの大量生産で、製造設備の冷却に不可欠なヘリウムの使用が膨らんだ。財務省によると、2000年に1キロ16