国際社会の日本への信頼や国益を損ないかねない重大な発言だ。 東京都の猪瀬直樹知事が4月中旬、米ニューヨーク・タイムズ紙のインタビューで「イスラム教国が共有するのはアラー(神)だけで、互いにけんかしており、階級がある」などと述べ、2020年夏季五輪招致のライバル、イスタンブール(トルコ)を批判する趣旨の発言をしたことだ。 国際オリンピック委員会(IOC)は立候補都市の行動規範の第14条で「他都市のイメージを傷つける行為や、不利となる発言、記述を慎まなければならない。他都市との比較も禁じる」と規定している。 猪瀬氏は、この規範を承知しながら「平均寿命は女性が85歳、男性は80歳で、日本社会にいかにストレスが少ないかを示している。トルコの人々も長生きしたいなら、日本でわれわれが持つような文化をつくるべきだ。若者が多くても、若いうちに死んだらあまり意味がない」とも述べた。 これが日本を代表する顔の