「吉野家」「すき家」など牛丼チェーン店の値下げ競争が激しさを増す中、回転寿司のレーンに牛丼を乗せて提供する「回転牛丼」が注目を集めている。来店してすぐに牛丼が食べられるメリットだけでなく、回転レーンならではの工夫も凝らしており、今後競合他社が追随すれば、業態の新たなスタンダードになる可能性もある。 回転牛丼を提供するのは、業界26位の快楽亭(本社・大阪市)。社員数39人、店舗数18の小規模チェーンだが、昨年9月「回転牛丼」を前面に出した新店舗をオープンして以来、口コミが口コミを呼び、連日行列が絶えない人気店にまで成長した。 「回転牛丼」とはどのような業態なのだろうか。 大手牛丼チェーンは、炊き立てのご飯に温かい具を乗せる「出来立て感」を低価格で提供するところに人気が集まっているが、快楽亭ではあらかじめ作っておいた牛丼を回転寿司のようにレーンに乗せて流す。レーンを流れるうちに牛丼は冷めていく