プログラマ/SEなどのIT技術者に求められるスキルは,ソフトウエア開発に関する技術や知識だけではない。特に最近では,ITに関わる新しいアイディアを考えて,お金の取れるシステムへと昇華させる,一種のビジネス・プランニング力が必要とされているようだ。 独創的でかつ,実現可能なアイディアを考え出すことは,筆者を含む,昭和型の受験教育しか受けていない世代が最も苦手とする分野ではないだろうか。教育だけのせいにするつもりはないが,会議などで経験不足,能力不足を痛感するケースは多々ある。 そうした思いを抱いているときに,知人の大学生が,日刊工業新聞が主催する「第2回e-キャンパス 大学生・高校生によるITビジネスプランコンテスト」で賞を受けたことを知った。いったいどんなコンテストで,何を提案したのかが気になり,話を聞いてみた。 金宏志郎(かね こうしろう)君は,大阪大学の学生である。彼が所属するサークル