この連載では、日本企業において「ブランド」の重要性がかつてないほど高まっている今、ブランド戦略専門のコンサルティング会社インサイトフォースの山口義宏代表が、ユニークなブランド戦略に挑戦している企業の舞台裏を明らかにする。 第5回は、今春以降の国内のスマートフォンの販売シェアで、米アップルの「iPhone5」をも上回る快走を続けているソニーモバイルコミュニケーションズの「Xperia(エクスペリア)」にフォーカスする。2010年4月の国内発売以来3年で、あのアップルを抑えるほどの支持を得るヒットブランドとなった理由はどこにあったのか。同社の金子克之・マーケティング部統括部長にその秘密を聞いた。 山口:今年2月に発売されたエクスペリアのモデル「Xperia Z」は非常に好調で、世界中の市場で今も売れ続けていると聞きました。現在、約60カ国で販売しているとのことですね。また、新型「Xperia