Adobe Readerの未解決の脆弱性が、防衛関連の企業などにバックドアを仕込むことを狙った標的型攻撃に使われていたことが分かった。 Adobe ReaderとAcrobatに未解決の脆弱性が発覚した問題で、米Symantecは12月7日、この脆弱性を突いたPDFが防衛産業や化学会社などを狙った標的型攻撃に利用されていると伝えた。攻撃者がシステムに不正侵入するための裏口となる「バックドア」を仕込む狙いがあったとみられる。 脆弱性は米Adobe Systemsが6日に公開したセキュリティ情報で明らかにしたもので、ReaderとAcrobatの3Dエンジンの問題に起因する。Symantecではこの問題を突いた標的型攻撃メールが11月1日と5日に送信されていたと報告。さらに12月1日に5通、5日に16通を検出したとしている。メールはいずれも無料のWebメールから送信され、攻撃者に制御された米国