Wi-Fiは家庭やオフィス以外に、工場やコンテナヤードなどの特殊な産業の場でも利用されている。工場内を走り回る自動搬送車やコンテナヤードで操業するトランスファークレーンの制御、それらの装置が出す統計情報などの送受信に利用されることもある。こうしたシーンで送られる情報は、工場の稼働状況に関わる重要なものであるため、Wi-Fiの通信品質を高く保つ必要がある。 しかしWi-Fiは遮蔽物による影響を受けやすく、大型機械が多く存在する場所では電波強度がまだら模様のようになり、通信品質がばらつきやすい。こうした場所では、図1のように複数のAPを設置して電波強度がまだら模様のようにならないようにする。だがこの手法を使うと、多数のAPが必要となり手間もコストもかかる。