世界で新型コロナウイルスが猛威を振るい始めた2020年2月下旬、安倍晋三首相(当時)は突然、全国の学校に一斉休校を要請した。文部科学大臣など当時の閣僚も反対するなか、安倍首相が押し切った決断だった。結局、休校は最長で3カ月近くに及んだが、感染の抑制効果はなかったという研究結果もある。現在では、一斉休校は「副作用」のほうが大きかったという指摘も少なくない。5年前のあの一斉休校は何をもたらしたのか。教育関係者や議員、研究者を取材した。(文・写真:サイエンスジャーナリスト・緑慎也/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部) 安倍首相の「全国一斉休校」要請「全国すべての小学校、中学校、高等学校、特別支援学校について来週3月2日から春休みまで臨時休業を行うよう要請します」 2020年2月27日、安倍晋三首相(当時)は新型コロナウイルスによる「感染リスクにあらかじめ備える」ためとして、全国一斉休校
