今どき、「出版不況がその深刻の度合いを深めている」と書いても、「そんな当たり前のことを書いてるんじゃないよ」と誰も見向きもしてくれなさそうだが、そうは言ってもこれは書かずにはいられない。 2020年2月から始まり、3年に及んだ新型コロナウイルス感染拡大は、ようやく収束の様相を見せ始めている。完膚なきまでに打ちのめされた飲食業を始めとして、小売業などが「復活」に向けて歩みを始めている。しかし、どうも出版業界を取り巻く状況は、芳しくない。コロナ禍が始まった当初は「巣ごもりで本や雑誌が売れている!」といった声も聞かれたのだが、相変わらず書店の閉店はコンスタントに続いており、コロナ禍が収束した現在、新たな危機が始まっているのだ。 そのひとつがコンビニでの雑誌販売中止の動きだ。コロナ禍収束でインバウンド(訪日観光客)が一気に回復しているが、こうした動きに合わせて、インバウンドのコンビニ消費急拡大に対
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