PulseAudioについては、悪い話しか聞かない。まだ私が不自由なOSであるWindowsを使っていた頃から、PulseAudioは酷評されていた記憶がある。 これが不思議だ。そもそも、PulseAudioというのは、低レベルAPIをラップする高レベルAPIである。PulseAudioによって、すべてのプログラムが、あたかもサウンドデバイスを独占的に使用できているかのような環境をエミュレートしている。その実装の質はともかく、思想は至って普通だ。モダンなOSなら、当然ハードウェアなどは通常のプログラムから意識させないようにするべきである。いまや、OSはサウンドデバイスの制限のあるミキシングに頼らないのだ。CPUは十分に速くなった。ソフトウェアでのミキシングは、現代のCPUならパフォーマンス上、なんの問題もない。いまや、完全なソフトウェアによるリアルタイムのミキシングやリサンプリングは当たり