JST 課題達成型基礎研究の一環として、JST 戦略的創造研究推進事業 ERATO型研究「橋本光エネルギー変換システムプロジェクト」(研究総括:橋本 和仁)の加藤 創一郎 研究員(現 産業技術総合研究所 研究員)と渡邉 一哉グループリーダー(現 東京薬科大学 教授)は、微生物が導電性金属粒子を通して細胞間に電気を流し、共生的エネルギー代謝を行うことを発見しました。 本プロジェクトでは、クリーンエネルギー分野において期待される微生物燃料電池の研究開発を行ってきました。微生物燃料電池はバイオマスから電気エネルギーを生産するプロセスとして、また省エネ型廃水処理プロセスとして有望であり、世界中で活発に研究開発が進められています。しかし、微生物がなぜ人工的な電極に電子を流す能力を持っているかについては不明でした。 本研究では、環境中にも電極や電線が存在し、微生物が電子のやり取りをしているのではないか