_ [社会]逸脱者へのペナルティー実際のところ、夫婦別姓を選べる規定を民法に盛り込んだところで、男女同権だの、家族の一体感だの、別姓選択可能法案(長いし、見かけない言い方だが、「別姓法案」というと「同姓か別姓か」という二項対立の印象を与えてしまうので、あえてこう書く)に賛成反対の双方が持ち出している論点には、あまり大きな影響はないんじゃないかと思う。別姓が選択可能になったら、実際に別姓にしたいと答えている人は、大体1割くらい、というアンケート結果を以前見たことがあるが、実感としてもだいたいそんなところだろう。1割という数字が社会に与える影響はもちろん無視できないが、短いスパンで大きく変わるという数字でもない。 別姓選択可能法案の持つ本当の意味は、実は社会的規範の逸脱者へのペナルティーがひとつ減る、というところにある。 民法で夫婦どちらかの姓を選ぶ、ということになっていても、実際には男性の姓