降りしきる雨に家の片付けをやめ休憩する人たち=熊本県八代市坂本町田上で2020年7月7日午後1時43分、矢頭智剛撮影 熊本県南部に甚大な被害をもたらした梅雨前線の北上に伴い、九州北部は7日にかけて局地的に激しい雨に見舞われた。 「泥だらけになった家をどうすればいいのか、考えると夜も眠れない」。熊本県八代市千丁町地区の「千丁コミュニティセンター」に避難している村上邦子さん(77)は疲れ切った表情を浮かべた。 球磨川の支流・油谷川の氾濫で同市坂本町地区の自宅が2階まで水につかった。1階の天井板がはがれ、骨組みが丸見えに。とても住み続けることはできないため取り壊しを決めた。一刻も早く思い出のアルバムや衣類、日用品などを取りに行きたいが「この雨では難しい」と表情を曇らせる。 いずれは解体前に片付けをしなければならないが「老夫婦2人だけでは難しい。ボランティアの力をお借りしたいけれど、新型コロナウイ