タグ

2010年8月24日のブックマーク (5件)

  • そろそろ議論すべきユニバーサルサービスの今後 - 雑種路線でいこう

    そろそろ通信に於けるユニバーサルサービスの再定義が議論されている頃かなあと思っていたのだが、ICTタスクフォースの中でも隔掻痒の議論しか出てこない。津田さんのTLみると多少は「今後のICT分野における国民の権利保障等の在り方を考えるフォーラム」で話されたのかな。個人的にはメタルの電話サービスではなく、携帯電話の通話とデータ通信をユニバーサルサービスに据えるべきだと考える。FTTHやら固定系のブロードバンドは停電やら災害に弱いし、緊急通信も今や9割近くが携帯電話から発信されているからだ。 携帯電話の基地局は予備電源を持ってるだろうし、携帯電話はもちろん電池を抱いているから停電時それなりに機能する。電話をコンセントにつなぐだけで加入者宅の工事も必要ない。1週間くらい持つ大きな電池を内蔵したケータイ黒電話をつくるといい。山間僻地に基地局を置けば、そこに住む世帯だけでなく遭難者から連絡できる可能

    そろそろ議論すべきユニバーサルサービスの今後 - 雑種路線でいこう
  • ガラパゴス幻想を疑え - 雑種路線でいこう

    だいぶ前に茶飲み話をしていたら役所に対してメーカーの偉い人から「iPhoneには何も新しい技術要素がない。わが社でも似たような端末は簡単につくれる」と御進講があったと聞き「それってアップルじゃなく鴻海やら華為と張り合ってるの?彼らにソフトの難しさは分かってるのかな」と嘆息した。 そんなことすっかり忘れていたが、先週韓国に行ったら若い女性の持ってる新しめのケータイが割とタッチパネルに移行してて「あー彼ら大真面目にナンチャッテiPhoneつくってるよ。節操ないけど勢いはあるな」って感じた。で、日に着いた帰りの電車で折りたたみ式ケータイばかり目にして改めて「この数年ケータイって進歩を止めたのかな」とも考えさせられた。 メーカーはタッチパネルにも取り組んでいるが流行らないとか、韓国語と日語でタッチパネル入力の効率に差があるんだろうか。ソウルじゃケータイで動画をみる人々も頻繁にみかけて、日じゃ

    ガラパゴス幻想を疑え - 雑種路線でいこう
  • ゼロ年代のソフトウェアにみる垂直統合と最適化の構造要因 - 雑種路線でいこう

    いわゆるデジタル家電ではコンポーネントがモジュール化されたことで垂直統合型ではなく水平分業型の産業構造が形成されたという議論がある。アナログ時代は微調整が必要で日が得意な擦り合わせ型が活きたが、デジタル化するとその辺の職人芸が活きないのだと。しかし情報家電の普及したゼロ年代に実際に起こったことは、これまで自己責任で水平分業だったPCの要素技術を活かしつつも、もっと取っ付きやすく小廻りの効くよう換骨奪胎する新たな垂直統合の幕開けでもあった。 確かに90年代は割と垂直統合から水平分業化への10年だった。覇者IBMが大規模なリストラに踏み切り、名門DECがPC互換機ベンチャーのコンパックに買収された。ISDNやらATMは破れてTCP/IPが覇権を握り、交換機メーカーは軒並み衰退してCISCOが台頭し、パソコン通信はWebに取って代わられた。Appleを除くとPCのOSはWindowsに染まった

    ゼロ年代のソフトウェアにみる垂直統合と最適化の構造要因 - 雑種路線でいこう
  • 欧米の大企業よりはイノベータのジレンマに強かった日本だが - 雑種路線でいこう

    には様々な規制があって新規事業を阻害しているといわれる。曰く、解雇規制があるから人材が流動化しない。曰く、著作権法にフェアユースがないからGoogleやYoutubeが生まれない。曰く、法律が縦割りだから通信と放送の融合が進まない。だから規制緩和が必要なのだ。確かにそうかも知れないが反証もある。 ニコニコ動画はオーバーレイでコメントを流しており同一性保持権を侵害している点でYoutubeよりも法的リスクが大きそうだが今のところ繁盛している。電機メーカーの音楽プレーヤへの参入は韓国のMPManと比べて出遅れたが、著作権法の規制緩和を待たず各社とも追随した。 MPMan登場前夜の1997年ごろ、IMFショックに揺れる韓国メーカーより日メーカーの方がずっと技術力が高かった。当時MP3は好事家がひっそり楽しむような如何わしい技術で、CDのリッピングにも音声ファイルの圧縮にも得体の知れないフリ

    欧米の大企業よりはイノベータのジレンマに強かった日本だが - 雑種路線でいこう
  • 日本のソフトは「擦り合わせ」で米国に負けた - 雑種路線でいこう

    ものづくり研究では伝統的に日が得意とされてきた「擦り合わせ」が、デジタル家電や携帯電話の世界で必ずしも機能せず「ガラパゴス現象」を招いた背景に何があるのだろうか。 しばしばソフトウェアの世界で重層的な下請構造が問題とされがちだが、この構造は雇用慣行や産業構造に起因しており、必ずしもソフトウェアに限ったものではない。例えば昔の繊維産業や現代の自動車も多段的な下請構造を抱えているが、決してガラパゴス化していない。これから述べることは一般論に基づく仮説であり、いずれ実証分析したいので、間違っているところは是非ともご指摘いただきたい。 自動車や家庭用ゲーム機・デジカメ等と比べてガラパゴス化している携帯電話・地デジ・業務ソフトウェア等で共通しているのは、まず機器メーカーが最上位にいないことである。最上位に電話会社・銀行といった大口顧客やテレビ局のような鍵となるステークホルダがおり、主契約企業が下請

    日本のソフトは「擦り合わせ」で米国に負けた - 雑種路線でいこう