殺人事件の死因否定 札幌高裁 司法解剖の教授証言 (06/23 08:31) オホーツク管内興部町で昨年2月、同居の男性を包丁で刺殺したとして殺人罪に問われた同町興部、無職出口志津子被告(40)の控訴審第2回公判が22日、札幌高裁(小川育央裁判長)であった。男性の司法解剖を担当した旭医大の清水恵子教授の証人尋問が行われ、清水教授は鑑定書に記載した死因について、一審旭川地裁の初公判前に旭川地検から削除を求められたことを明らかにした。 清水教授は22日の公判で、男性の死因は一審判決が認定した出血性ショックなどでなく、「搬送先の病院が適切な処置をしなかったことによる緊張性血気胸だった」と述べた。弁護側はこの証言を基に、男性にけがをさせたことと死亡の因果関係は証明されていないとし、殺人罪でなく傷害罪に止まり、執行猶予が相当と主張した。 旭川地検は、異例だが一審で清水教授の鑑定結果を証拠請求せず、男