2008年2月25日のブックマーク (1件)

  • 蒸留塔の傍らで : 有機化学美術館・分館

    2月25 蒸留塔の傍らで カテゴリ:雑記 僕が初めて研究室に所属し、化学の道に足を踏み入れたのは、今から15年ほども前のことになります。ドラフトが一つ、グローブボックスが中央にデンと構える中に何人もの学生がひしめき合う、素晴らしく広いとはあまりいいがたい研究室で、僕は研究者としてのキャリアをスタートしました。 不器用で飲み込みの悪い僕は何の反応をやっても教授をハラハラさせ通しでしたが、なぜか実験に使う溶媒の蒸留だけは人より得意でした。大きなフラスコに溶媒を満たし、繊細なガラス細工の蒸留塔を立て、隙間がないように一つ一つのすり合わせをチェックし――という作業をしていると、なまじの合成反応よりも「実験」をやっているイメージを持つことができ、自分も一人前の研究者になれたような気分にさせてくれたのだと思います。静かな昼下がり、蒸留塔から受けのフラスコへ一滴一滴と溜まってくる透明な溶媒を眺めているの

    蒸留塔の傍らで : 有機化学美術館・分館
    Wels
    Wels 2008/02/25