01年3月には、海南島近くの南シナ海上空で中国の戦闘機がアメリカの偵察機に衝突する事案があった。この衝突で中国側のパイロットは行方不明となり、アメリカの偵察機は海南島への不時着を余儀なくされた。不時着した兵士の返還をアメリカ政府が要求すると、中国政府はEEZの上空でアメリカが情報収集活動を行ったことを非難し、謝罪を求めた。アメリカは他国のEEZ及びその上空であっても、外国軍が情報収集をすることは自由であるというのが一般的な国連海洋法条約の解釈であると反論したが、中国はアメリカが批准もしていない条約に基づいて自らの立場を正当化していると批判した。 EEZにおける外国軍の活動を禁止する中国 中国がミサイルや潜水艦を駆使してアメリカの接近を阻止しようとしていることは、日本のメディアでも広く伝えられるようになった。けれども、中国が法律の恣意的解釈を接近阻止戦略に取り入れていることはまだあまり知られ