従軍慰安婦関連で当時用いられていた用語として、場所については「軍慰安所」「陸軍慰安所」「海軍慰安所」「特殊慰安所」「特種慰安所」「南支派遣軍慰安所」など軍関与や軍支配、軍専用であることを示唆する呼称が多く使われています。慰安婦に対しては単に「慰安婦」と呼ぶのが多いですが、盧溝橋事件以前は「酌婦」「女給」という呼び名もあります。盧溝橋事件後は軍専用であることを示唆する「軍慰安所従業員」「軍慰安所雇用者」という呼び方が公文書上で見られますが、「特種慰安婦」「特殊慰安婦」という呼称も多く見かけます。 「従軍慰安婦」という呼称は1970年代頃にはポツポツと使われていますが、日本軍が組織に組み込んだ慰安婦制度において統一的な呼称が決められていたわけでもなく一般的に「慰安婦」という用語が使われていたことと、「慰安婦」という用語が戦後米軍向けに日本政府が準備・提供した売春宿で売春を強要された女性に対する