OPINION 情報教育より、国語、数学教育の徹底を / 記事一覧 小中学校の生徒に、情報端末を一人一台与え、情報機器の使い方に早くから習熟させるべきだ、といった議論があるようです。 しかし、私は、こういった考えには賛同できません。 人間は紀元前からほとんど進化していない生物であり、基礎的な国語、数学教育にこそ、力を注ぐべきだ、と考えるからです。 私は、ゼミに来る学生に、どんな本を読んでいるのか、を必ず尋ねますが、あまり本を読まない学生と、たくさん本を読む学生では、学力に大きな差があります。 私のゼミは純粋数学のゼミなので、国語は直接関係ありません。しかし、純粋数学といった、謂わば論理の殿堂を理解するのに、必要な数学能力と国語能力に高い相関があるようです。これは何故でしょうか? 三島由紀夫は、東京大学で法学を学び、刑訴法の「整然たる」冷たい論理構成に魅せられ「小説や戯曲のお手本の