子どもの頃から地元があまり好きではなくて、大学進学で上京してからはずっと東京に住んでいる。 9年前、毎年テレビで見ていたあのお祭りのような成人式(成人祭)には普通の振り袖を着て参加した。 会場で会った高校の同級生たちはみんな普通の格好だったけど、小中学校の同級生にはやっぱり派手な格好をしている子たちもいた。 小学生の時に片想いしていた男の子が30センチくらいのリーゼントに金ピカの袴を着ている姿を見たときは、少しだけ胸がぎゅっと切なくなったのを覚えている。 東京に戻ってからは、友人たちに会場で撮った写真を見せながら「修羅の国の成人式」を紹介して笑い話にした。 地元が北九州であることは変えられないのだから、自虐のつもりで、せめて笑い話にしようと思っていた。 あれから何年も経った今、自分の出身地が「修羅の国」呼ばわりされているのを見るのがつらくなっていることに気づいた。あの頃、自分もそう呼んでい
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