2012年3月、Wiennersのフロントマン・玉屋2060%に初めて取材をした。初対面とは思えない気さくさで、曲が作れなくて悩んだときのことから、別れた彼女のことまで、誤摩化すことなく正面から答えてくれた。正直、ここまで清々しく話してくれる、気持ちのいいバンドマンに会うことは珍しい。Wiennersの楽曲は、サウンドが転調したり、長い曲もあれば短い曲もあったりと、一見ひねくれているようにも見える。しかし、一貫してキャッチーでポップな芯が中心にある。そんな、ある意味矛盾しているともいえる楽曲作りが可能なのは、玉屋2060%の突き抜けたパーソナリティがあってことのことだろう。それは、2nd ALBUMとなる本作『UTOPIA』にも言える。ポップでキャッチーな強い芯を持ちつつ、ハードコア・パンクな曲、転調をしながら突き抜けていく摩訶不思議な曲、思いっきりメロウな曲と、表現力豊かな楽曲が詰め込ま