名古屋市内の寺から、日本で最も古い説話集とされ、国の重要文化財の「日本霊異記」の未発見の巻頭部分とみられる史料が専門家のグループの調査で見つかり、貴重な文化財として注目されています。 新たに史料が見つかったのは名古屋市にある大須観音です。 大須観音では、平安時代に書かれた日本で最も古い説話集とされ、仏教の教えが書かれた国の重要文化財の「日本霊異記」の写本を所有していますが、これまでは巻頭部分がない状態でした。 名古屋大学などの専門家でつくる研究グループが行ったことしの調査で、大須観音の書庫の中から、巻頭部分とみられる史料が見つかったということです。 書庫の中からは、茶と禅を日本に伝えたことで知られる臨済宗の祖、栄西が仏教をどう解釈するか論争した書物も見つかったということです。 調査を行った名古屋大学文学研究科の阿部泰郎教授は、「身近な大須観音に驚くほどのたくさんの重要な史料が眠っていること