自宅での普段使いに好適な、シンプルかつコンパクトなアンプが1台欲しくなったので作ってみました。回路は極限まで素子数を切り詰めた構成を追求してみます。 【回路編】 今回のテーマは、パワーMOS-FETの使いこなしです。300Wアンプを試作した時に大量に購入してボツになった2SK1530/2SJ201が余っているので、これを消費したいという理由もあります。 オーディオアンプにおけるMOS-FETの使いにくさの理由を整理してみると、 1.バイポーラTrに比べて同じ電流値でのgmが低いため、アイドリング電流を多く流さなければならない。またAB級動作時のクロスオーバー付近のつながりに難がある。 2.ゲート入力容量が大きく、かつ発振防止のゲート抵抗が必要なので、実用上の周波数特性が悪くなり、グローバルNFBループの2ndポールを高く保つのが難しい。 3.バイポーラTrのような大電流域でのhFEタレがな