おふくろの味にカボチャの煮物は欠かせない。甘っ辛くて所々に煮崩れたカボチャを白飯にのっけてぐちゃぐちゃにかき混ぜて食べていたあの頃は、まだ人の目など気にする歳じゃなかったんだろう。 カボチャの煮物に使うカボチャは国産でなければ美味しくない。なかでも栗カボチャは絶品だ。 外国産を炊くとどうにも水っぽくて、口の中でこっくりとほどける口当たりにならないのだ。 ところがカボチャはこのこっくりさ加減と反比例するかのように崩れやすくなる。煮崩れたカボチャはうまいが、客に「どうぞ箸で思う存分潰してお食べください」と出すわけにもいかない。 カボチャの煮崩れを防ぐには「面取り」と「下ゆで」、そして最大のコツは、「煮ない」勇気だ。 煮崩れないカボチャの煮物 つくりかた 1. カボチャを適当な大きさに切る。 2. 皮をむく 少しだけ皮を残すように皮をむくと仕上がりが美しいが、省略してもかまわない。 3. 面取り