6年、もう6年である。レ・ブルー(サッカーフランス代表の愛称)が、大きな国際大会で最後の勝利を挙げて以来、そして最後にグループリーグを突破して以来、6年の月日が過ぎ去った。もちろん現在のフランスは、タイトル候補と呼ばれる位置にはいない。しかし、ミシェル・プラティニやジネディーヌ・ジダンのような並外れた男がいない中、それなりに優秀な選手たちで、ユーロ本戦のグループリーグを突破できるチームを築いたということは、喜ぶべきことであるはずだった。 それでも今回、スペインに敗れ準々決勝で敗退したフランスのユーロでの歩みは、『失敗』という印象を色濃く残した。その理由は、大まかに見てふたつある。ひとつは、準々決勝でのフランスが、偉大なスペインと呼ぶにふさわしくない凡庸なプレーをしたことに対し、挑戦者としての意気込みも、これまで築いてきた良い部分も見せることもできないまま敗れたこと。スペインに負けたこと自