誰もがスマートフォンで動画を見る今の時代。ありとあらゆる映像が都合のいい時間と場所で好きなだけ見られるこの世の中において、文化やコミュニケーションのあり方にも大きな変化が生じている。『スマホ廃人』(文春新書)の著者でジャーナリストの石川結貴さんが驚愕したのは学生の集中力が大きく低下していたことだ。 【写真】落ち着いた白とシルバーのスマホより一回り大きなタブレットを見る親子 「大学の先生を取材した際に、いまは90分の授業を最後まで聴ける学生は1割しかおらず、論文やレポートの長い文章を読んだり書いたりすることも苦手な学生が多いと聞きました。 コミュニケーションの手段のほとんどをLINEが担うようになり、スタンプでの簡略化されたやり取りが増えたことや、延々と再生される動画を受動的に見ることに慣れてしまったことなどさまざまな要因が絡み合って、自分が興味を持たないことについて、長い時間をかけて主体的