投資信託の残念な構造 アベノミクスに伴う株価の上昇などここ数年が運用に向いた環境であったことに加えて、2014年から始まったNISAの影響もあって、投資信託はかつてよりも知名度を増しているし、資産残高も増える傾向にある。 しかし、よく売れている投資信託には、投資の専門家が見て「良い」と言えるものはごく少なく、「なぜ、このようなファンドが売れるのか、分からない!」(投資信託のようにひとまとまりのお金を運用する単位を「ファンド」と称する)と言いたくなるような投信がよく売れているのが、現状だ。 但し、いわゆる売れ筋のファンドが「なぜ、売れるのか」の理由は分かっている。それは、証券会社や銀行といった販売会社が熱心に売るからであり、投資信託という商品の実質的な選択が、最終消費者たる投資家ではなく、販売者によって行われているからだ。そして、販売者が熱心に売るファンドは、手数料率の高いファンドなので、必
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