鳩山政権が本格的に始動し、新たな視点による経済政策が打ち出されています。これまでの、米国の過剰消費が世界経済を支える構図は続かないことが分かった今、次の成長戦略として「内需拡大による成長」が叫ばれています。経済危機前のように、世界経済を米国の消費が支えるという構図は終わりました。また、米国の役割を中国などのアジア諸国に担ってもらうという発想だけでは、新たな経済の枠組みは見えてきません。 日本の政治と経済が目指すべき方向はどこなのか――。「日経ビジネスオンライン」で人気コラムを執筆していただいているお2人に、この問題について2回のシリーズで議論していただくことにしました。まずは竹森教授の新著『経済危機は9つの顔を持つ』をベースに、危機の本質と問題点について整理するところから議論を始めていただきます。 小峰 今回出版された『経済危機は9つの顔を持つ』はとても面白く拝見しました。私が評価している
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