2021年3月26日に劇場公開されたストップモーションアニメ映画が、いま俄かに話題になっているのをご存知だろうか? タイトルは『JUNK HEAD』。 本作は、新種のウイルスにより人類が滅亡しかけた遠い未来で、ガラクタ姿の主人公が地下世界で冒険を繰り広げる、ちょっとグロテスクながらもどこか愛らしいキャラクターたちによるSFムービーだ。 本作が話題を集めているのは、作品の面白さはもちろんだが、監督の特異な経歴と、狂気的な制作過程にある。 堀貴秀監督は、40歳を超えてから独学でアニメーション作りを志し、本業のかたわらたった1人で制作スタート、7年の歳月をかけて本作を完成させた。 こういった情報を並べると、「映画好きの素人が趣味で映画を作ったのね」と思う方もいるかもしれないが、まったくそんなことはない。 一足先に上映された海外で「北米最大のジャンル映画祭」と呼ばれるファンタジア国際映画祭で最優秀