鳥取の老舗銭湯、存続の危機 国登録文化財、地震で破損 100年以上前、鳥取県倉吉市の中心部に建てられた国登録有形文化財の銭湯「大社(たいしゃ)湯」が、地震の被害を受けて存続の危機に立たされている。建築当時のまま残されていた浴室のタイルが大量にはがれ落ちたためで、切り盛りする夫婦は途方に暮れている。 大社湯は1907(明治40)年ごろに営業を始めた。木造2階建てで、大正、昭和の時代に増改築をしながらも、明治の公衆浴場の趣を残す。腰壁はレンガ造り。のれんをくぐれば大きな木造の番台があり、浴室にはタイルが一面に貼られている。常連客は今も多く、地元の憩いの場として知られている。 1943年、今の鳥取市を震源とする鳥取地震(マグニチュード7・2)でもびくともしないほど丈夫だったという。 倉吉市を震度6弱の地震が襲った21日午後2時すぎ、切り盛りする牧田慎太郎さん(80)、智子(さとこ)さん(7