日本発の宇宙ベンチャーを訪ね、宇宙をどのように活用できるかを探る本連載。今回は、日本初の民間観測ロケットの打ち上げを年内に控えるインターステラテクノロジズ(IST)のファウンダー堀江貴文氏、社長の稲川貴大氏に、電通の笹川真氏が聞きました。 彼らが目指すロケットは、なんと「世界最低性能」の小型ロケット。打ち上げ費用はクラウドファンディングで調達、出資額1000万円のコースにはロケットの発射ボタンを押せる権利が盛り込まれるなど、斬新な手法やアイデアも注目を集めています。 笹川:宇宙の仕事って、夢とかロマンで語られることが多いのですが、お二人は徹底してリアリストですよね。 堀江:人類が初めて宇宙に行ったのは50年以上も前ですよ。なのに、いまだに普通の人は宇宙に行けていない。理由は単にコスト。宇宙開発の主導権は国にあって、産業として競争原理が働いていない。競争がないから安くする必要もない。安くなる