昨夜、NHKスペシャル 「日本海軍 400時間の証言 第一回 開戦 海軍あって国家なし」を見た。 いろいろと思うところがあったので簡単にまとめておきたい。 海軍の作戦立案に携わった軍令部の生き残りが、戦後に集って行なった戦争の分析。 その、いわば“反省会”の模様を録音した、のべ400時間にも上るテープを元に 番組は構成される。 三夜連続の一回目なので、まだ総合的な評価は言えないが、海軍の頭脳たちの言葉は とても生々しい。 特に印象に残ったのは、軍令部長以下誰一人、確固たる自信の 無いままに、戦争を始めてしまったという点だ。 彼らを駆り立てたものとは、なんだろう。 猪瀬直樹の「空気と戦争」は、別のアングルからそれについて取り上げた著作だ。※ 開戦前、官民軍の30代エリート(戦後の日銀総裁もいる)を集めて設立された 総力戦研究所は、いわば来たるべき戦争をシミュレートする和製ランド研究所だった。