先頭のページへ戻る 綾瀬駅前診療所のページへ 第三世代のCBT 認知行動療法(1999年執筆) 鈴木伸一1,4) 熊野宏昭2,4) 坂野雄二3) 1早稲田大学人間科学研究科 2東北大学医学系研究科人間行動学分野 3早稲田大学人間科学部 4足立医療生活協同組合綾瀬駅前診療所 1.認知行動療法とは 認知行動療法とは、クライエントの不適応状態に関連する行動的、情緒的、認知的な問題を治療標的とし、学習理論をはじめとする行動科学の諸理論や行動変容の諸技法を用いて、不適応な反応を軽減するとともに、適応的な反応を学習させていく治療法である. クライエントが訴える問題は、不安や落ち込みといった情緒的な問題、心悸亢進や頭痛といった身体的な問題、あるいは,不登校や登社拒否をはじめとする生活上の問題などさまざまである.これらの不適応問題の発生や維持には、個人の予測や判断、信念や価値観といった考え方(認知)の問題