【点描・永田町】首相も絡む“安倍包囲網”の虚実 2021年12月26日18時30分 衆院本会議に臨む自民党の岸田文雄総裁(左)と、首相指名選挙の投票に向かう安倍晋三氏(右)=10月4日、国会内 岸田文雄首相の誕生から2カ月半が経過したが、新たな「岸田政治」については、国民の間でも高い期待に厳しい批判と相反する評価が交錯し、「ぶれまくる首相」などのメディア報道が政権運営の迷走ぶりを際立たせている。その中で永田町が注目しているのが、首相と安倍晋三元首相の「政治的確執」だ。第2次岸田政権の発足に合わせて、自民党内の最大派閥・安倍派領袖の(りょうしゅう)として政治の表舞台に復帰した安倍氏が、保守派を代表して安保・外交などでこれ見よがしに自説を開陳して首相をけん制。首相も人事や政策運営で安倍氏の要求を「無視」することで対抗し、党内の“安倍包囲網”づくりを仕掛けているように見えるからだ。 岸田首相「負