「謎の独立国家ソマリランド」は書籍になりました。 「アフリカの角」の全貌を描いた世界衝撃の刮目大作『謎の独立国家ソマリランド』高野秀行著(本の雑誌社刊)2月18日搬入! →詳細・ご購入はこちらから ハルゲイサは私が見たアジア、アフリカのどの町にも似ていなかった。 ソマリ人は100%近くがムスリムであり、国民(住民)の100%近くがソマリ人であるソマリランドは当然イスラム国家だ。国旗には「アッラーの他に神はなし」とアラビア語で記されている。休日はイスラムの聖なる日とされる金曜日で、酒の販売は高級ホテルも含めて全面的に禁止されていた。 その辺はパキスタン、アフガニスタン、イラン並みに厳しいが、それらの厳格なイスラム国家と異なり、女性は比較的自由なようだ。市場では女性が当たり前に物を売ったり買ったりしている。肉屋では若い女の子が包丁でヤギや牛の肉をぶったぎっていた。肉屋は典型的な「男の仕事」であ