今回のSIDでは,「Augmented Reality(AR:拡張現実)」への応用を想定したヘッドマウント・ディスプレイ(HMD)を2社が出展した。ARは現実の情報にコンピュータ経由の情報を組み合わせることで,人間の認識力を強化するもの。このうち1社はイスラエルLumus Ltd.,もう1社はドイツFraunhofer Institute for Photonic Microsystems(IPMS)である。2社とも,透明なスクリーンに映像を投影し,目の前の映像とコンピュータ経由の画像を同時に見られるようにしている。 Lumus社が出展したのは,コンパクトなメガネ型にまとめ,3D映像が見られるようにしたHMD。ただし,映像は別のパソコンなどからケーブル経由で送る。メガネの中に実装したLCOSの映像をプリズムや導光板などの光学系を通して目に映し出す。 映像のフォーカスは,目とメガネの位置関係