北海道恵庭市の遠藤牧場で数十年間、劣悪な環境で虐待されていたなどとして、知的障害のある60代の男性3人=いずれも道内在住=が、牧場経営者と市に計約9400万円の損害賠償を求めた訴訟の第3回口頭弁論が12日、札幌地裁(布施雄士裁判長)であった。牧場経営者の元市議会議長・遠藤昭雄氏(2020年2月に死去)の妻(85)と息子(57)が、訴訟で初めて自身の主張を具体的に記した書面を提出した。 書面は裁判所の質問状に回答する形で提出された。息子は回答書で「縁あって行くあてもない彼らを愛情を持って面倒を見てきた。反省しなければいけないところは真摯(しんし)に反省したい」と述べた。