“日常系”作品と呼ばれる、ゆるい日常を描く作品の魅力を伺った前回。ただ美少女が登場するだけのマンガではないことを『まんがタイムきらら』編集長の小林宏之氏にうかがった。 誰にでも描けそうな“日常系”だが、ヒット作は簡単には生まれない。今回、そんなヒット作の秘密を教えてくれた。 ■“視点”が面白さの決め手 ただホッコリするストーリーなら、なんでも受け入れられるかというと、そうではない。作家の持つ独自の視点もヒットに不可欠とも。 「“日常系”作品に限りませんが作品とは、作家が社会をどう見ているか、作家の世界観の発露だと思います。 作家さんが持っている独自の視点が、日常を面白く見せるのです」(小林氏、以下同) 例えば、『きんいろモザイク』。普通の女子高生ではなく、アリスという違う文化で育った女の子から見た日本が描かれているのだ。 「これは『きんモザ』のアニメプロデューサーが言っていたことです。『こ