埼玉県川口市という地名を聞いて、「キューポラのある街」などという言葉を思い浮かべるのはたぶん私よりもっと年長の、団塊の世代かその上の人たちだろう。キューポラというのは本来は丸屋根を指す言葉だが、転じて鉄を溶かす炉のことも指す。川口市は鋳物工業の街として高度成長期以前から長らく知られており、映画「キューポラのある街」もそれを舞台として昭和37年に製作された有名な作品である(私は未見だが)。もともと、荒川の砂が鋳物の型に適しているので、この地に鋳物工業と、その周辺業種が集まって栄えたらしい。 しかし今日、JR川口駅の前に立っても、オープンデッキの向こうにならぶのは商業施設と大型マンションだらけで、溶鉄炉の煙突など見る影もない。鋳物と言えば代表的な3Kの職場で、かつ大手企業があまりなく中小主体だ。人件費もそれなりにかかるから、バブル時代以降ほとんどの工場が立ち退き・移転・廃業したらしく、その跡地
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